2025年問題

2025年、いわゆる「団塊の世代」800万人全員が75歳以上、
つまり後期高齢者となります。
2025年問題とは、超高齢社会が訪れることで生じる
さまざまな影響のことを言います。
団塊の世代は、第1次ベビーブームの時期に生まれ、
さまざまな分野で日本の成長を牽引してきました。
この世代が75歳以上を迎えることで、
総人口1億2257万人のうち、後期高齢者の人口が2,180万人に達します。

「目前に迫る2025年問題とは? 何が起き、どう備えるべきかを徹底解説」より

我々、医療・福祉に携わるものは今後、団塊の世代の人がどのような人達なのかを
理解する必要があります。
第二次世界大戦直後の1947年(昭和22年)〜1949年(昭和24年)に生まれた
私より約15歳くらいのお兄さんお姉さんたちです。
ですから東京オリンピックの時に15歳前後の人達です。
高度経済成長が始まりビートルズなどの欧米文化に憧れた人達です。
チューリップの財津和夫さん、アリスの堀内孝雄さん、谷村新司さん
かぐや姫の南こうせつさん、和田アキ子さん、沢田研二さん等など
そうそうたる人達です。
昭和一桁の人達に続いて日本経済を牽引しオイルショック
バブル崩壊、定年前にリーマン・ショックを経験した人達です。
また鉄腕アトムなどのアニメ世代でもあります。
宮崎駿さんは団塊の世代の少し前の人ですが日本の代表的なアニメーターです。
皆さんいつまでもお元気でいてくれたらありがたいのですが
医療、介護を受けなくてはならない人が多くなることは
間違いなさそうです。
我々、医療・福祉従事者はこの世代の人達とどのように上手く
やっていけるのでしょうか?
昭和一桁の人達はモーレツ社員と言われたように
団塊の世代も競争が激しい時代を生き抜いてきました。
昭和一桁の人達は高額な退職金を得たのに対し
退職前後にリーマン・ショックがあったので勝ち組、負け組が
鮮明になった世代だと言えます。
日米安保闘争など学生運動に係わってきた人達もいます。
激しい競争、闘争を生き抜いてきました。
昭和一桁の人達よりプライドが高い可能性があります。
75歳以上の人が日本の全人口の18%約20%つまり5人に1人に
なるのです。
昭和20年の日本人の平均寿命は50歳でした。
しかし今は90歳くらいまで上昇しています。
この問題を解決する方法は健康寿命を伸ばすことと60歳を過ぎても
男女ともに働ける環境を作り社会保障費の負担を軽減することです。
医療、介護を受けなくてはならない人に対しては憲法第25条
「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」
生存権を保障する必要があります。
ノーマライゼーション「障害者も、健常者と同様の生活が出来る様に
支援するべき、」という考え方でリハビリが重要になります。
以上のことを踏まえて団塊の世代の人達の
健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を守ることが
我々、医療・福祉従事者の今後の使命だと考えました。